中古マンション検討の際に管理費・修繕積立金が高いと感じたことないですか?
実は管理費・修繕積立金は物件の規模によって異なる事実があります。
物件によって金額が様々だと思っている人も多くいます。
この事実が分かっていれば、検討方法も分かるのですが、これを知らないで損をしている人も多くいます。
そこで今回は管理費・修繕積立金の使用用途について簡単解説していきます。
この記事を読むことで、管理費・修繕積立金の使い道や価格の決め方について解説していきます。
◇管理費・修繕積立金は大規模物件の方が安く設定
具体的に本当に大規模物件が管理費・修繕積立金が安くなっているのかという疑問が湧いてきますので、解説していきます。
1. 管理費とは
管理費はマンションのエレベーターや階段、エントランスホール、ゴミ置き場などの共用スペースの維持費となります。
管理会社が入っていれば管理会社が建物の点検・清掃作業などを代行して行う費用になります。
管理人の人件費も管理費から支払っています。
それ以外にも、消耗品の備品代や共用スペースの保険料などもその中に含まれています。
大規模物件などで共用スペースにキッズルームやスポーツジムなど様々な施設がある場合も管理から捻出されています。
セキュリティ対策として防犯カメラなどの設置や警備会社のと契約費用も管理費から捻出されることが多いです。
2. 修繕積立金とは
一方で、修繕積立金は長期修繕計画の中で計画している修繕工事費にあてる資金となります。
一般的に大規模修繕工事は約15年程度で1回行うように計画しております。
それ以外にも、外壁の塗装や給配水管の老朽化など、年数が経過すれば必ず起こりうる個別の修理費もここから捻出されています。
また、近年では増えている災害や不慮の事故による修繕費もこの中から支払います。
物件が古い場合の段差を解消するようなバリューアップ工事もここから行います。
3. 戸建は管理費・修繕積立金がないからお得!?
余談ですが、戸建の場合はこれらの金額がないので、お得だと考えられる方がいますが本当にそうでしょうか?
答えはノーです。
何故なら戸建もメンテナンスが必要なのは変わらないからです。
戸建に係るメンテナンス費用をざっと洗い出すと・・・
メンテナンス箇所は大きく、構造・屋根・外壁・バルコニー・外部建具・室内・住宅設備の7つ分類されます。
確かに毎月メンテナンスするわけではないので、月々○○○○円という金額は発生しませんが、建物の大きさにもよりますが、15年前後で約500万円程度の修理費がかかると言われています。
そうなると500万円÷15年÷12ヶ月で27,777円/月。つまり毎月、修繕積立金として27,777円の支払いと同じことが言えることになります。
あくまでも、概算ですので、明確な数字は出せないものの、費用がかかることは認識出来たと思います。
4. 管理費・修繕積立金の値上げってどうなの?
マンションの場合、管理費・修繕積立金の値上げの話は致し方ありません!というのが正直な意見です。
というのも、新築マンションの購入時には特に、修繕積立金はかなり低く設定しております。
これは、販売側の思惑なのですが、住宅検討者は毎月の総支払額で検討します。
つまり、管理費・修繕積立金を含んだ月々の住宅ローンの支払いを安く見せたいのが1番の理由です。
物件によっては、修繕積立金は10年で倍なる物件も珍しくありません。
ただ、トラブル防止の観点から長期修繕計画書というものを作成し、契約時に説明はします。
購入者も10年先の修繕積立金の額を気にする人もそうそういないので、認識は薄まってしまいます。
確かに、何十後の建物の劣化状況を明確に測ることは出来ませんが、資産価値を維持する上でも定期的な修繕は行うべきです。
あまりそこの金額を削っても本末転倒になってしまいます。
最悪の場合、修繕積立金が足りない時は、金融機関から借り入れをしたり、一時金徴収なんてことにもなりかねません。
また、滞納者が多くいるマンションは修繕工事に対してリスクを含んでいます。
そんな方に対してはしっかりと督促すべきですし、必要であれば、毎月の金額を上げてでもきちんと計画的に積み立てるべきと考えます。
5. まとめ
今回は管理費・修繕積立金の使用用途について解説致しました。
決して安い金額ではありませんので、どのように使われるのかは、所有者としてしっかりと把握してください。
どのよな使用用途なのか、無駄遣いをしていないかなど管理組合として運営していかなくてはなりません。
値上げについても、管理会社から一方的に請求されるわけはなく、管理組合できちんと議論の上で皆さんが決定することです。
自分のマンションの資産価値の維持と向上の為と興味を持って参加すべきですし、場合によっては、管理会社を変更することも視野に入れて運営しましょう。