新築マンションの価格ってどうやって決めてるのか疑問に感じたことないですか?
新築マンションは新しいから高いイメージがると言う人も多いと思います。
実は新築マンションの価格の決め方には共通点があります。
この共通点を理解していれば、新築マンションの検討方法もイメージできるのですが、これを知らないで損をしている人も多くいます。
そこで今回は新築マンションの価格の決め方について解説します。
この記事を読むことで、新築マンション値付け方法についてわかります。
◇中古マンションは相場、新築マンションは原価計算で決まる
具体的に本当に新築マンションは原価計算で決まるのかと疑問が湧いてきますので、今回の新築マンションの価格の決め方について解説していきます。
1.新築マンションの価格は原価計算
新築マンションの原価は大雑把に下記があります。
材料代・・・建築に関わる部材費
人件費・・・建築に関わる人件費
広宣費・・・販売に関わる広告費、モデルルーム費用、その他
これらの費用を算出し、最終的に不動産デベロッパーの利益を足す事でマンション全体の総額が決定されます。
土地代はある程度相場で左右されますが、建築費と呼ばれる部分は時代の流れが影響されます。
一昔前のオリンピック前は人手不足で人件費がかなり高騰しました。
そんな時に建築されたマンションは当然、原価コストアップとなるわけです。
2.部屋の値段は個別条件で決定
マンションの場合、平均的な基準となるお部屋の単価を決めます。
比較時には分かりやすく、㎡単価(価格÷㎡)で出します。
何故㎡単価が必要かといいますと、階数や向き、角部屋か否かで±される要素がいろいろあります。
同じ広さであれば、±○○万円とできますが、広さが異なるので1㎡当たりの単価を出しておけば、条件によってどのように変わるかが分かります。
例)305号室70㎡で価格が3000万円とすると㎡単価=42.8万円です。
マンションは一般的に、縦一列で広さが一緒なので階数の上下であれば、±○○万円とわかりやすいです。
向きに関しては、やはり南向きが基準となり、そこから東向きや西向きが-○○ポイントというように決めていきます。
ただし、ここでは※前立てによって条件が大きく変わってきます。
※前立てとは、前に建っている既存建物を言います。
例えば、南向きだとしても、バルコニーのすぐ前に同じ高さの建物があり、全く日差しが望めないお部屋であれば、金額を下げざるを得ません。
それとは逆に、北向きでも目の前に海や公園が広がっていて眺望の良いお部屋であれば、金額を上げれるということになります。
また、それ以外にも、ルーフバルコニー付きのお部屋や1Fでも専用テラス、専用庭付きのお部屋も人気があり多少価格UPでも売れ行きがいいです。
これらの要素を加味してそれぞれのお部屋の価格を設定していきます。
広さの異なる部屋を比較する時に先程の㎡単価を出して比較すると基準のお部屋より割高かそうでないかがわかります。
3.期分け販売の罠
一昔前は、50戸のマンションであれば、全て価格が決まって全体の価格表をお客様に配っていました。
でもここ何年間は、新築マンション販売手法で期分け販売という方法が主流となりました。
期分け販売とは、例えば60戸のマンションを3期(3回)に分けて販売するとします。
1期での販売は20戸だとして、価格表には、各タイプが均等にランダムに価格が記載されています。
そして他の40戸は価格が空欄で見えないようになっています。
販売会社はここで、最初の20戸の価格で、お客様の状況を見ながら他の部屋の金額を調整することができます。
人気のあるお部屋は金額を上げ、その分不人気の部屋の価格を下げて売りやすくすることができるわけです。
総額は変えずに均一に効率的な販売ができることが目的であればいいと思います。
が、しかし、物件によって、特に人気のある物件は、ただ単に値段をUPするだけの強気な会社も普通に存在します。
例えば、マンションは縦一列同じ広さで同じ間取りが一般的ですと言う話をしました。
もし前立ての状況が一緒であれば、階数が上がるにつれて金額がUPします。
にもかかわらず、1期分譲の5Fよりも、2期分譲の3Fのお部屋の価格が上がるような逆転現象も普通にありました。
その状況を知った検討者は唖然としますよね。
確かに人気のある物件なのは確かなので、売主の意向もわかります。
もちろん価格を決定するのはマンション業者で違法でもないので致し方無いと思いますが。。。
でも、なんか欺かれた気分になるのは、否めないと思います。
そんな価格で購入したとしても、残念ながら売却時には、その時の相場になりますので新築の価格表はあてになりません。
4.まとめ
今回は新築マンションの値付けについて解説致しました。
原価+利益は普通の考え方ですが、マンションは同じようにみえて、全て階数や向きが異なる「唯一無二」の商品ですので、独特な値付け方法になります。
資本主義なので、人気のあるお部屋が高いのは理解できたと思いますが、ポイントは自分に合ったお部屋を選ぶと言うことです。
優先順位は広さなのか、眺望なのか、人によっては東向きの方が都合の良い方もいると思います。
闇雲に予算を上げるのでなく、本当に必要な条件かを見定めて購入検討しましょう。