住宅ローンを利用する際に団体信用生命保険に加入義務があるけど実際にどんな保険か疑問に感じたことないですか?
普通の生命保険と何が違うのかと違いを理解していない人も多いと思います。
実は団体信用生命保険には様々な役割や保証があります。
これを知らないで損をしている人も多くいます。
そこで今回は、団体信用生命保険に解説します。
この記事を読むことで、住宅ローン利用時の団体信用生命保険の内容についてわかります。
◇団体信用生命保険は住宅ローン時の安心制度
具体的に本当に団体信用生命保険が安心制度なのか疑問が湧くと思いますので、解説していきます。
1.団体信用生命保険とは
団体信用生命保険、通称「団信」は、数ある生命保険の中でも住宅ローンの返済に特化した保険です。
団体信用生命保険は、原則として住宅ローンを借りた人が、そのローンを全額返済できないうちに死亡もしくは、所定の高度障害といった不測の事態に陥た場合に下ります。
ローンの返済が困難になってしまった場合、そのローンを保険会社が被保険者の代わりになって金融機関に返済するという保険です。
つまり、団体信用生命保険は住宅をローン付きで購入した人が、万が一の場合に遭遇し、返済困難になってしまった際でもローンを完済できるようにするための保険です。
団信には3つの種類があります。
①通常の団体信用生命保険・・・ローン契約者が死亡あるいは高度障害状態になったときに残債が完済されます。
②三大疾病特約付き団体信用生命保険・・・①の通常に加えて「三大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞)で所定の状態」になったときに残債が完済される仕組みになっています。
③八大疾病特約付き団体信用生命保険・・・①と②に加えてさらに五疾患(糖尿病、高血圧症、肝硬変、慢性膵炎、慢性腎不全)になったときに残債が完済される仕組みをいいます。
※ただし、ただ罹患しただけでなく、一定の状態になった場合に適応されます。
2.団体信用生命保険の仕組みについて
では、団体信用生命保険はどのような仕組みになっているのでしょうか?
仕組みは、融資金融機関は保険料を保険会社に支払います。
そして、万が一お客様がローンを返済できなくなってしまった場合には、保険会社が金融機関に保険金を支払います。
団体信用生命保険は、住宅ローンを組んで購入したお客様と保険会社の間にローンを融資した金融機関を通すことで機能しています。
購入者の保険料の支払いは、保険料が住宅ローンの金利の中に含まれており、追加で保険料が発生しないことが一般的です。
また、団信は年齢や男女別による保険料の違いはありません。
一方で、加入する際に一定の条件があります。
主に過去の健康状態をみるわけですが、もし加入ができない場合は住宅ローン自体がNGになってしまいますので注意が必要です。
3.団体信用生命保険のメリット
メリットは何と言っても、債務者に万が一何かあって亡くなってしまった場合に、残された奥様やお子様は住宅ローンのない家に住み続けることができます。
万が一の事故や病気の際には、病院選びや医療費の負担など、さまざまな悩みが出てきます。
そんな時、もし住宅ローンの返済が途中になっていた場合、返済が困難になるという問題にも直面してしまうことになります。
住宅ローンという一生の買い物の不安を払拭してくれる為にも住宅ローン契約時に団体信用生命保険に加入すべきと考えます。
万が一の事態が起きてローンを返済するのが難しくなってしまったとしても、ローンは金融機関側が肩代わりしてくれること自体が、住宅ローンを組む際のハードルを下げてくれます。
4.団体信用生命保険のデメリット
デメリットとしては、普通の生命保険と比べて少し割高になります。
住宅ローンの残高に応じて支払額は下がっていくものの、同額の生命保険の補償内容と比較すると高くなります。
というのも、三大疾病特約などの特約は付けられるものの、入院保障や見舞金などといったものは付きませんのでそこは内容の確認が必要です。
また、先ほど触れたようにローンを組む時点での健康状態によっては加入ができない場合もあります。
やはり、生命保険の一種ですので、生命保険ほど審査は厳しくありませんが、病気の既往歴や持病の告知義務があり、内容によっては断られるケースもあります。
難しいのが、団体信用生命保険はローンの支払いを保証する保険であるため、住宅ローン契約時に加入が義務付けられている場合が多くあります。
団体信用生命保険に加入ができないとローンの審査自体がNGになってしまうことが多く、物件の購入自体に影響を及ぼすことになってしまうことがあります。
一方、住宅金融支援機構の「フラット35」の場合は、団信は原則加入ですが、加入できなかった場合でも、融資を受けることができます。
団信に加入せず融資を受けた場合には、冒頭の「住宅ローンがなくなる」ということにはならず、相続人がその債務を引き継ぐことになりますので注意が必要です。
5.まとめ
団体信用生命保険は債務者に何かあった場合の安心な要素は十分に感じられるものの、ほとんどの金融機関では強制保険という位置付けとなっております。
また、免責事項には「本人の自殺」や「故意によって高度障害状態」などの記載もありますのでしっかりと確認しておきましょう。
それと、現在加入の保険と重複している内容があるようでしたら、家計を改善できるチャンスとしても有効ですので、よく確認をしてみましょう。