二重床と直床どちらがいいのかと考えたことないですか?
違いがよくわからないという人も多いと思います。
実はリフォーム時に出来る出来ないがいろいろあるという事実があります。
リフォーム前提での購入時にこれを知らないで損をしている人も多くいます。
そこで今回は二重床と直床のメリット・デメリットについて解説します。
この記事を読むことで、中古マンション購入の際のチェックするポイントがわかります。
◇リノベーション前提の場合は二重床を選ぶべき
具体的に本当にリノベーションは二重床がいいのかという疑問が湧いてきます。
それでは今回の二重床・直床について解説します。
1.直床とは?メリット・デメリット
「直床」とは床のスラブ(コンクリート)に直接フローリングなどの仕上げ材を貼るものです。
デメリットは空気層がないので、配管がコンクリートに埋没しています。
排水管は浴室などの水回りだけスラブを少し下げて通すため将来のリフォーム工事などで水回りを動かすことがほとんどできません。
中古マンション購入後、リノベーションを考えている方はあまりお勧めしません。
また、上下階の遮音性の点でも問題があります。
物を落とした時の音やスリッパで歩く時の音などの軽量床衝撃音は直床の方がしやすいと言われています。
メリットとしては、余計な空気層がないので階高が取れるという点があります。
つまり天井高が高く取れるので開放感のあるお部屋になります。
しかし、その部分の階高を上げるかはそのデベロッパーの考え方で、階高を上げずにその分(約15㎝程)を一階層あたり低くできると10階建てのマンションであれば1.5m低くなります。
その為にその分の柱や壁、コンクリート、断熱材などの使用料が減りこれらを合わせるとそれなりの金額になりコストダウンになるということです。
マンションの規模によってはもう一階層増やして販売戸数増やすことにもつながる為、デベロッパーにとってはかなりのメリットに」繋がります。
ただ、それが入居者のメリットと必ずしも一致することは少ないと思います。
天井も「直天井」となると、電気配線用の配管やシーリングの裏ボックスがコンクリートに埋め込まれているケースが多く照明器具の位置を変えることができないといったデメリットも生じてきます。
2.二重床とは?メリット・デメリット
「二重床」は、その名の通り、床の構造が“二重”になっているものです。
マンションの躯体(建物の構造部分のこと)の一部であり、上下階を隔てているコンクリートスラブの上に、支持ボルトを立て、その上にフローリング材などの床材を施工します。
もともとは、配管などを通すスペースとして考えられた工法です。
後のリフォームがしやすいのはもちろんですが、直接コンクリートに触れていないので、遮音効果や保温効果にも貢献しているというメリットがあります。
また、直床のクッションフロアと違ってフカフカしていないので、家具を置いた時に安定感が違ってきます。
デメリットとしては、やはりコストの部分だと思います。
ここはやはり、手間も部材もだいぶ変わって来ます。
また、特に小さいお子様のいらっしゃるご家庭は下の階に対して音の問題が気になるところだと思います。
足音などの重量床衝撃音は、逆に二重床の方がしやすいということが2008年にわかりました。
現にそのような音の問題でのトラブルなど耳にすることもありますのでトラブル回避という意味でも慎重に対策したいと考えます。
ただ、重量床衝撃音に対しての根本的な対策はスラブ厚に関係する為、購入時にスラブ厚のチェックも必要となってきます。
一般的にはスラブ厚が200ミリはあった方がいいとされています。
3.直床のマンションは購入を避けるべき?
一概に直床は止めた方がとは言い切れません。
最近では、遮音性の高いフローリング材もいろいろとで出てきています。
L○○のような表示を見たことありませんか?
フローリングは遮音等級をL値(エルち)といい、数字が小さいほど遮音性に優れています。
L値は、JIS(日本工業規格)にもとづく方法で実験室で測定したデータから実際の現場での遮音性能を推定したものです。
当然のことその下のコンクリートの厚さによっても状況が変わってきますが、遮音性の高いフローリングを選ぶことによっても、音の問題はかなり解決できると思います。
賃貸マンションを探している方でしたら、住んでみて嫌ならまた、出れば済みますが、購入検討されている方は、そんな簡単な話ではないですよね。
条件がいい物件であれば、対策はいろいろとあるかと思います。
ただし、水回りの変更などの大掛かりなリフォームは難しいので、トータルで検討していくべきです。