マンション購入でランニングコストがどのくらい増えるのかと考えたことはないですか?
管理費・修繕積立金はよく聞くという人も多いと思います。
実は、購入することで賃貸よりも維持費が増える事実があるんです。
この事実が分かれば計算ができるのですが、これを知らずに悩んでいる人も多いです。
そこで今回はマンション購入時のランニングコストについて解説していきます。
今回この記事を読むことで購入後のランニングコストと管修費の上昇理由についてわかります。
◇マンション維持費は築年数が古くなるにつれ上昇傾向にある!
本当に古いマンションは維持費が高いのかという疑問がわいてきますね!
それでは、今回のマンションの維持費について解説していきます。
1.管理費とは
管理費はマンション全体の運営費という位置付けとなっております。
エントランスや集会室、駐輪場などの共用スペースは所有者が平等に維持管理の義務を負うことになっています。
例えば、共用スペースの水道光熱費や清掃・点検作業などの管理人の人件費など管理会社へのコストなどは管理費で賄っています。
首都圏中古マンションの月額管理費の平均は1万2,480円となっております。(2020年東日本不動産流通機構公表)
これからで毎月の住宅ローン返済に約2万円強がプラスされるということです。
管理会社は当初、売主不動産会社の関連子会社などに指定されていることが多いです。
ただし、管理会社は変更することが可能です。
入居者で結成される管理組合でしっかり協議し、管理会社の言う事を鵜呑みにせずに運営しましょう。
もし、運営方針や金額的に疑問を感じたら他社の見積もりをとり管理会社の変更で健全化を図りましょう。
2.修繕積立金とは
修繕積立金は、将来実施予定のマンションの大規模修繕やグレードアップ工事等に備えて蓄えておく費用です。
マンションの修繕費は金額が大きい為、いざその時が来てから準備しても簡単に用意できません。
そこで、入居時から毎月入居者全員で積立てていく形を一般的にどのマンションでも行っています。
修繕の内容としては、外壁補修や防水塗装、設備交換(エレベーターなど)・立体駐車場メンテナンスなどがあります。
また、最近多くなっている自然災害発生時の損傷箇所の補修・修繕などもこの修繕積立金から充てています。
首都圏中古マンションの月額修繕積立金の平均は1万1,071円となっております。(2020年東日本不動産流通機構公表)
この修繕積立金はマンションを将来的に維持管理する為の重要な資金となります。
マンションによっては管理費・修繕積立金の延滞金が溜まっているマンションもあります。
実際に大規模修繕工事の際に資金ショートした場合は、他の入居者によって補填したり、金融機関から借り入れを起こす場合もあります。
いずれにしても、真面目に支払っている方にしわ寄せがくるので、滞納者に対してはしっかりと催促を促して行くべきです。
3.税金について
賃貸と違う面としては、不動産を所有すると税金がかかることです。
具体的な税金は、固定資産税と都市計画税が発生してきます。
・都市計画税とは、市街化区域内の不動産にかかる地方税で都市計画税は原則として「固定資産税課税標準額」の0.3%
納税方法としては、その年の1月1日時点での所有者に対して年4回分割で納めます。
今回は割愛しますが、逆に不動産を所有することで住宅ローン減税の適応というメリットもあります。
4.管理費・修繕積立金の値上げについて
新築マンションは当初修繕積立金が安く設定しております。
理由としては、新築マンションを販売する不動産会社(ディベロッパー)が売りやすくする為なのです。
不動産の場合は住宅ローンを利用する方が大半です。
つまり、物件金額の総額というよりは、月々の返済金額で検討するのです。
その際に月々の返済金額にプラスされるのが、管理費・修繕積立金の金額なのです。
この金額が低く抑えていることで、金額の高い物件を勧めることができるのです。
もちろんトラブル防止の為、「長期修繕計画」を明示して、ゆくゆくは修繕積立金が上がることは説明します。
ただ、購入者は検討時点で10年後の修繕積立金を意識する人は、ほとんどいないのです。
実際には「段階増額積立方式」で長期修繕計画では10年で倍の金額になることも普通にあります。
ここが不動産会社の意図で、売ったら、売りっぱなしなんて言われるのです。
また、このケース以外に計画にない修繕が行われる場合もあります。
築年数が10年、20年と経過することで入居者が高齢化しバリアフリー工事やグレードアップ工事などの必要性も出てきます。
あとは、どのマンションでも可能性のある話ですが災害時の修繕費です。
ここは、不慮の事故と同じなので致し方ありませんがやはり修繕積立金から捻出します。
先程も触れましたが、大規模修繕工事についても相見積でしっかりと検討しましょう。
管理会社の関連会社にそのまま発注すると高くつく可能が簡単に想像できます。
依頼するのは、管理会社ではなく入居者である管理組合なのです。
5.まとめ
今回はマンション購入時のランニングコストについて解説しました。
賃貸では発生しないものなのですが、不動産を所有することで発生するものを挙げました。
中古マンションの場合は管理費・修繕積立金の集金状況は大切な要素となっております。
利便性や間取りが気に入っても、管理状況はあまりにも思わしくない場合は検討を見送る必要もあります。
お金の積立状況や建物の修繕状況などの管理状況は「重要事項調査報告書」で概ね判断することが可能です。
個人で取得することはできませんが、不動産仲介会社では可能ですので担当の営業マンに確認しましょう。