中古マンションの重要事項調査報告書はどんな内容なのが疑問に思ったことないですか?
契約時の重要事項説明書と混在している人も多くいると思います。
実は、重要事項調査報告書は管理状況を把握することが可能な書類なのです。
この事実を知らないでマンションの管理状況を把握できずに損をしている人も多くいます。
そこで、今回は重要事項調査報告書について解説していきます。
この記事を読むことで、重要事項調査報告書の内容と見るべきポイントについてわかります。
◇中古マンションの管理状況は重要事項調査報告書できる!
具体的に本当に重要事項調査報告書でわかるのかと疑問が湧いてくると思います。
それでは、今回の重要事項調査報告書のチェックポイントについて解説していきます。
1. 重要事項調査報告書とは
中古マンションはお部屋や共用部分などは目で確認することができますが、ひとえに管理状況を確認する手立てがありません。
そこで、「重要事項調査報告書」がそこを解決してくれます。
マンション管理に関する説明書で、マンションの管理の仕方や修繕の状態、管理費、修繕積立金の収支状況や、滞納状況まで見えるようになっています。
大規模修繕工事がいつどのように行われたかなど詳細に記載されていますので、長期修繕計画書と照らし合わせて確認ができます。
もし、購入を考える物件と巡り合えた場合は必ず押さえておくべきです。
ただ、この書類はどなたでも取得できるわけではなく、原則として売主側の仲介業者が取得することになっておりますので、検討の際は担当営業マンにご相談ください。
2. 重要事項調査報告書の記載内容
管理上でのルールブックとして管理規約がありますが、より重要な部分が抜粋された書類となります。
修繕積立金、管理費の積立総額
売買対象住戸の管理費、修繕積立金等の合計金額と延滞金
マンション全体の管理費、修繕積立金の延滞金
管理費、修繕積立金の増加予定の可否
共用部分の過去の修繕実施履歴
今後の大規模修繕工事の予定
駐車場やバイク置場の使用状況
アスベストの使用の調査結果や耐震診断の有無
その他、ペット飼育や楽器演奏の可否などのルール
3. 重要事項調査報告書で注意すべきポイント
チェックポイントを下記4つにまとめました。
《管理費・修繕積立金について》
管理費・修繕積立金の延滞には要注意です。
検討住戸の管理費、修繕積立金にもし延滞金があるようでしたら、基本的には次の購入者に延滞金も引き継がれてしまいますので清算金の仕方を決めましょう。
マンション全体の延滞金についても額を把握しておきましょう。
マンションの規模にもよりますが、多少の延滞金はどこの物件にもありますが、問題はきちんと未払い者に対して督促などの対応が取られているかもチェックが必要です。
また、一般的に修繕積立金は上がっていくように計画されています。
メンテナンス費がかさんでしまっているのか、予期せぬ修繕工事を行なったのか理由は様々だと考えます。
その値上げが計画通りなのか、イレギュラーな値上げなのかの状況の把握も必要です。
《大規模修繕工事等について》
大規模修繕の履歴はもちろん、今後の修繕予定がある場合は記載があります。
修繕箇所にもよりますが、ある程度のまとまった金額が必要になりますので、修繕積立金がしっかりと集まっているかは大切なポイントです。
足りない場合は、金融機関から借り入れを行って工事を行うことになりますが、先ほど触れた通り、借り入れ金返済の為、修繕積立金が上がる原因となりますので注意が必要です。
《火災や雨漏り、心理的瑕疵、マンション内トラブルについて》
築年数が経過するにつれ、マンション内においていろいろなことが発生します。
災害などやむを得ないことや、人為的な事件・事故なども残念ながらマンションによってはあります。
それらの事由については、管理組合が機能しているマンションであれば、火災や雨漏り、事故や自殺などトラブルは把握しています。
これらの事由は契約時の重用事項説明書にも記載がありますが、購入の検討する場合は事前に把握しておいた方がいいと思います。
《その他、マンションのルール》
マンションのルールで気になるが、ペット飼育の可否だと思います。
この場合のペットは犬と猫を言います。
飼育不可のマンションも多数あり、不可のマンションで飼うのはトラブルのもとになりますのでお勧め致しません。
ペット飼育可については、鳴き声や臭いの問題など多くのトラブルを引き起こすことになります。
ペットは家族同然だと考えますので、どうしてもの場合はそのマンションを諦めことも選択肢に入れるべきです。
4. まとめ
「重要事項調査報告書」は初めて耳にした方もいると思います。
なかなか名前も難しそうで、とっつきにくいと思いますが、マンション検討時のとても大切な材料です。
契約時の「重要事項説明書」と同時に全部を把握しようと思うと大変だと思いますが、かいつまんで説明した項目を抑えれば概ね大丈夫です。
但し、マンションの管理状況が著しく良くないと判断した場合は購入自体も見送る覚悟が必要だと思います。
中古マンションは決して、価格とお部屋だけで決めてはいけません。
管理状況もしっかりと確認しましょう。